1995年元旦に発表された偉大な
金正日同志の朝鮮労働党中央委員会の責任幹部との談話「党のまわりに固く団結し新たな勝利のために力強くたたかっていこう」に、
天才的な芸術家である
金正日同志の思想宣伝手段としての音楽への想いを見ることが出来る。
「党のまわりに固く団結し新たな勝利のために力強くたたかっていこう」(PDF) 同HTML版
(「
朝鮮民主主義人民共和国を正しく知るために」より)
党のまわりに固く団結し新たな勝利のために力強くたたかっていこう―朝鮮労働党中央委員会の責任幹部との談話―
1995 年1月1日 キムジョンイル
(中略)
思想宣伝、文芸宣伝事業をりっぱにおこなうことが重要です。音楽は人々を革命的に教育して闘争に鼓舞する力強い武器です。わたしは「同志愛の歌」が大好きです。この歌には党の意志がよく反映されています。わたしが 1970 年代に文学芸術部門を指導しながら、幹部に心を一つにしようとよくいいましたが、その思いをこめて「同志愛の歌」を作りました。キムイルソン同志は、同志愛ではじまったわが革命を同志愛の勝利で終わらせなければならないと教えましたが、主席の教えは実に名言です。
戦時の歌謡「塹壕の中のわが歌」にある「愛する父母妻子を両腕で抱こう」という節がいいです。その歌詞は表現がとても生きいきしています。人々は自分の家庭にたいして愛着をもたなければなりません。自分の家庭にたいする愛着をもってこそ社会主義祖国を愛する愛国主義も生まれます。われわれは人民に社会主義的愛国主義精神と朝鮮民族第一主義精神をうえつけることに深い関心を払わなければなりません。われわれの社会主義祖国とわが民族はキムイルソン祖国、キムイルソン民族です。
これまでに創作された歌をたくさん探し出して歌わなければなりません。新人俳優は 1960 年代と1970 年代に創作された歌をよく知らないかもしれません。以前に創作された歌は独立した歌として歌うよりも、いくつかの歌をメドレー形式で歌うようにするのがよいでしょう。
現在、テレビやラジオで放送している音楽の大部分はポチョンボ電子楽団の音楽です。ポチョンボ電子楽団は、わたしが 1980 年代から育ててきましたが、1990 年代になって役立つようになりました。ポチョンボ電子楽団の俳優は、十代の幼い芸術家を連れてきて約 10 年の間、育成した人たちですが、今では彼らがわが国の音楽発展で重要な役割を果たしています。ポチョンボ電子楽団の音楽は朝鮮音楽の源泉です。ポチョンボ電子楽団の音楽にはあらゆる部門の歌があります。ポチョンボ電子楽団では人民が好む昔の音楽も再度編曲構成して普及しています。
わたしはポチョンボ電子楽団を最高司令部軍楽団のように評価しています。わたしはポチョンボ電子楽団にしばしば課題を与えて歌をつくらせ、よい歌が創作されると全国に普及するようにしています。ポチョンボ電子楽団で作った歌は、わたしが手をいれて完成させています。ポチョンボ電子楽団の芸術家は、さらにりっぱに仕事をしなくてはなりません。
わが国では党の指導のもとに、時代と人民の要求を反映したよい歌がたくさん創作されて広く歌われています。国が栄えれば歌声も高らかになるものです。主席が生前、国が栄えて楽ができるようになったと言われていました。新年からはわが人民の幸せの笑いの花をいっそう満開にしなければなりません。
というわけで、これについてちょっとした
注釈のようなものを書いておこう。
(バールのようなもの→)
- "わたしは「同志愛の歌」が大好きです"
2002年4月8日には「『同志愛の歌』高く歌い革命の千万里を最後まで歩んでいこう」という労働新聞社説が発表されているように、「同志愛の歌」は「先軍時代の主題歌」と位置づけられ思想宣伝手段としての音楽の中でかなり重要な地位を占めている。
「同志愛の歌」は金正日同志の最も好きな曲と伝えられてきたが、もともと金正日同志自身がその制作に関わっていたんだすね。私も「同志愛の歌」は朝鮮人民軍功勲国家合唱団の楽曲の中では五本の指に入る名作だと思う。万寿台芸術団による「同志愛の歌」も有るのだが、私は断然人民軍版の方が好きだ。
ところで、昨日だか一昨日だかNHKテレビの核実験関連報道の中で「朝鮮中央テレビは歌番組『同志愛の歌』などを放送した」というナレーションがあったのだが、その「同志愛の歌」をナレーターが
「同志 愛の歌」と切って読んでいたのが気になった。正しくは
「同志愛 の歌」だ。まあ日本人のNHK職員に朝鮮楽曲の題名を正しく読むことを求めても全く持ってしょうがないのだが。ああ、あああああ。おはよう。
- "戦時の歌謡「塹壕の中のわが歌」にある「愛する父母妻子を両腕で抱こう」という節がいいです"
塹壕とは野戦で兵士が身を隠すためなどに掘る穴のことだが、朝鮮に限らず塹壕に関する軍歌、或いは塹壕が出て来る軍歌というのはよくある。
(例)塹壕に関する軍歌: 日本「塹壕の中で」「塹壕の夢」、ドイツ「塹壕の三人」など
(例)塹壕が出て来る軍歌:
『満州行進曲』ー「しっかり被る鉄兜、たちまち造る散兵壕」(塹壕は散兵壕とも呼ぶ)、
『日の丸数え歌』ー「四つとや、夜更けの塹壕に戦友と見る、戦友と見る、坊やが作った日の御旗、日の御旗」(どっかの餓鬼が戦地の兵隊さんに送る慰問袋に手製の日の丸を入れたのだろう、ちなみにここでは戦友と書いてトモと読む)
と云った具合だ。
- "最高司令部軍楽団"
現在は「朝鮮人民軍軍楽団」と呼ばれている。詳しくはこちらを参照。
私設朝鮮民主主義人民共和国研究室 共和国辞典 223 朝鮮人民軍軍楽団
尚、朝鮮人民軍軍楽団のCDはコリアブックセンターで購入可能である。
首領様の恩徳イルセ~